超新米なのに日本一のインストラクター
- 記者
- インストラクターを始められたのは?
- 野村
- 学校を卒業してから運動不足になって来て。ある日パチンコで勝ったお金で友達とスポーツクラブに入会して、何回か行っているうちに、インストラクターやってみないかという話になって。1年くらいで辞めるつもりで始めたんです。
- 記者
- 軽い気持ちで。
- 野村
- アルバイト感覚で。ところが…9月にインストラクターとしてデビューして、その年の12月に大会出たら優勝したので、辞めるに辞めれなくなって。
- 記者
- 競技で優勝しちゃったとなると、そう見られますよね。
- 野村
- そうそう、まだ始めて3ヶ月の超新米なのに…日本一のインストラクター。レッスン受けにくる人もそう見ていて、いやいや俺まだ新米やねんけど…。それはすっごく苦労しました。
- 記者
- やっと苦労話が聞けました(笑)。競技とレッスンはまた別物ですか?
- 野村
- そういう意味では違いますね。レッスンはダイエットのためとか健康のためとか、目的のためにプログラムされていて、生徒さんをリードして行って成り立つもの。ただ、スタジオの45分と競技の1分半が別物かって言うと、出力を大きくして表現しているだけなので、やっていること自体は同じという感覚です。少なくとも僕の中では。
エアロビックの発祥
元はケネス・クーパーが提唱した、心拍数をどんどん上げて行って、維持して、落として、というのが心肺機能を高めますよ、という理論なんです。
それをダンスの中に取り入れたのがジャッキー・ソレンセン。そして女優のジェーン・フォンダがブームを作って広めた。ジェーン・フォンダの功績はすごく大きいですね。
当初はハイインパクト、つまり大きな負荷の掛かる動きが中心で、現在は負荷の小さいローインパクトを中心とした動きが一般的です。
笑顔の方が得点が高い?
- 記者
- 競技は1分半なんですね。スタジオレッスンは45分とかですから、ずいぶん違いますね。
- 野村
- むちゃくちゃしんどいですよ。大会前に通しの練習をするんですけど、始めるのにすっごい勇気がいるんですよ(笑)。800m走を走ってる間に、腕立てとかスクワットとかやってるような感覚なんですよね。
- 記者
- 走ってる間にスクワット。かなりハードですね(笑)。でも競技は笑顔でやってるイメージがありますが、その方が得点が高くなるんでしょうか?
- 野村
- みんなそう仰るんですけどね、実は違うんですよ。逆に笑いすぎると過剰アピールで減点になるし。
- 記者
- そうなんですか?
- 野村
- 特にいまはね。国際体操連盟の一部になって。でもみんな笑ってますけどね。
なんかね…やってるとハイテンションになってきて、しんどいことやってて顔もしんどい顔って、見てる方も嫌なんで。審判に対してはしんどくないぞみたいな感じになってきて…自然にああなるんです。でもほら、フィギュアスケートもシンクロもみんな笑ってるじゃないですか。
- 記者
- ああ、そう言われればそうですね。
ところで奥様と元々、ペアを組んでいらっしゃったんですね。いまでもペアで踊ったりされるんですか?
- 野村
- 別れるに別れられず…嘘ですよ(笑)。BAILABAILAなどイベントでは、時々一緒にやってます。
- 記者
- 奥様に振り付けやレッスン内容などをご相談される事は?
- 野村
- 相談っていうのは無いですね。今日こんなステップ考えたんだけどさあ…くらいは言いますけど。でもお互いプロとしてのプライドがあるから「フウン…」みたいな(笑)。「そのステップはおかしい」とかは、お互いのポリシーがあるので言えないですね。たまに言っちゃいますけど。
プレコリオスタイル
プレコリオスタイルとは、決められた振り付け(コリオ)に合わせて運動をするスタイルのエアロビクスダンスワークアウト